森の縁側カフェ

自然豊かなカフェ、ほっとする午後のコーヒータイム。そんな時、思うこと

城と枝垂桜とカタクリ、多摩川・加住丘陵を歩く


滝山城は秋川と多摩川が合流する地にある。後に北条氏照が移った八王子城が446mの山城だが、連郭式山城といわれる160mの低めの城だ。本丸にあがり、多摩川と岸向こうの拝島を眺めると北東からは攻められにくい地形だとわかる。


高い石垣もなく、ましてや天守閣が登場する以前の典型的な中世城郭だ。大手口から天野坂を上ると、左に小宮曲輪、左に三の丸に始まり、縦・横の空堀が見える。いまでも深そうに見えるが、長年放置されていて当時は3mも下にあったらしい。20kmもの甲冑をつけて、この空堀を攻め上がるのは大変な事だ。領民を集めることが出来る千畳敷は広い、いまでも広場として使われている。桜も咲き誇り、家族やグループでの散策には手ごろだ。本丸手前には弁天池がある。ともかく横に広い。八王子城が縦に険しいのとは対照的だ。


1521年に山内上杉氏の重臣大石定重が、近くの高月城から移り築城された。北条氏照によって大幅に改修されたが、武田信玄の小田原攻めに際して2万の軍勢で攻められ、わずか2千で何とか守ったが、小仏峠を越えてきた武田勢に今の高尾駅北口の廿里(とどり)で負けた。この事から、氏照は滝山城から、より堅吾な山城の八王子城に移ったが、1590年に豊臣勢に攻められ、氏照は小田原城が降伏した際に切腹させられた。


3月25日(日)八王子の市民環境会議が主催の自然体験講座(うれしいことに無料)で、滝山城の歴史を学びながら、多摩川沿いに広がる東京一の水田の中を歩き、高月町の圓通寺のみごとな枝垂れ桜をみた。


この後高月城の入口、秋川を見ながらカタクリの群生地へ。かつての杏林大学の裏手にあるカタクリは見頃だった。